高齢者に多い膝の痛みはなぜ起こる?その原因と痛みの対処法をご紹介
「膝が痛くて階段がつらい」「膝の痛みで外出がおっくうになった」など、膝の痛みに悩む高齢者は大変多いです。
また、ご家族側としても「転倒しないか」「運動不足で筋力や認知機能が低下しないか」といった不安がつきまとうでしょう。
そこで今回は、膝の痛みが起こる原因や、自宅で簡単にできる膝の痛みへの対処法について詳しくご紹介します。
高齢者の膝の痛みの原因とは?
膝の痛みや不調は立ち上がりや歩行、階段の上り下りといった日常の動作に大きな負担を与えてしまいます。
高齢者は特にこの症状に悩まれやすい傾向ですが、一体なぜ、年を重ねるほど膝の痛みが生まれやすくなるのでしょうか。
ここではその代表的な原因を3つに分けてご紹介します。
変形性膝関節症の痛み
高齢者の膝の痛みでもっとも多い原因が「変形性膝関節症」です。
加齢により関節のクッションの役割を持つ軟骨がすり減り、骨同士が直接ぶつかることで炎症や痛みを引き起こす症状です。
初期は動き始めに痛みが出やすく、進行すると歩行中や安静時にも痛むようになって、やがて膝の形が変わってしまうこともあります。
筋力低下と姿勢の変化
加齢とともに太ももやお尻の筋肉が衰えると、膝をしっかり支えられなくなります。
その結果、関節に負担がかかり痛みが出やすくなるのです。
特に女性は閉経後、ホルモンバランスの変化によって筋力や骨量が低下しやすいため注意が必要です。
また、猫背をはじめとした歪んだ姿勢も膝への負担をかける要因となるでしょう。
体重増加や生活習慣の影響
運動不足や乱れがちな食生活による体重増加は、膝の痛みを悪化させる大きな原因の一つとなります。
また、長年の和式生活や正座習慣なども関節に負担をかけやすいといわれています。
運動は何歳になっても大切な習慣ですが、身体に負荷のかかる動きはかえって逆効果ということも念頭に置く必要があるでしょう。
自宅で今すぐケア!高齢者の膝の痛みの対処法4パターン
膝の痛みはすぐに改善するものではありませんが、日常のちょっとした工夫で軽減できることも多くあります。
ここでは、ご家族のケアでも簡単に実践できる膝の痛みの対処法を4つご紹介します。
①生活改善・環境改善
まずは体重管理を心がけましょう。食事を見直し、無理のない範囲で体を動かしてもらうことが効果的です。
なお高齢者であることを考慮し、室内では段差をなくしたり、外出時には杖を使用したりなど身近な環境を整えて膝への負担を減らせるとより安心でしょう。
②筋肉を鍛える運動を促す
大腿四頭筋をはじめとする太ももの筋肉を鍛えると、膝関節を安定させ膝の痛みの軽減につながります。
椅子に座って片足を伸ばす運動や、仰向けに寝て片足を少し持ち上げる運動は高齢者でも取り入れやすいのでおすすめです。
③温熱療法と冷却療法を使い分ける
慢性的な膝の痛みは温めて血流を良くすることで緩和につながり、比較的動かしやすくなります。
一方で、炎症が強く腫れがある場合には冷やすことで痛みが落ち着く傾向です。
このように、状態に応じて膝を温めるか冷やすかを判断し、湿布などを使い分けていきましょう。
④サポーターや装具の活用
膝専用のサポーターは関節を安定させる効果を期待できるので、本人の動作時の不安を最小限に減らす役割を持ちます。
外出や長時間歩行の際に使用できると安心ですが、常用しすぎると筋力が弱る可能性もあるため必要な場面での活用がおすすめです。
まとめ
高齢者に膝の痛みが起こる原因は、軟骨がすり減ることによる「変形性膝関節症」、加齢による筋力低下や運動不足などがおもに挙げられます。
膝の痛みはすぐには改善しませんが、今回ご紹介した工夫で比較的相応に対処できるかもしれません。
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