【高齢者の転倒事故を防ぐために】日常生活でできる5つの工夫

日本は10年以上前に、65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占める「超高齢社会」に突入しました。それに伴い、高齢者の健康や安全がより重要視されはじめています。

その中でも「転倒」は、高齢者に多い危険な事故の一つ。場合によっては寝たきりの原因にもなる深刻な問題です。

ここでは、高齢者が転倒しやすい理由、転倒を予防するための日常生活の工夫をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

高齢者が転倒しやすい4つの理由

高齢者に多い事故の一つに挙げられる「転倒」ですが、なぜ、高齢者は転倒しやすいのでしょうか。

はじめに、高齢者が転倒しやすい主な要因を4つご紹介します。

①加齢に伴う身体機能の低下

年齢を重ねると、筋力やバランス能力が低下しやすくなります。

とくに脚の筋力が弱ると、立ち上がりや歩行が不安定になってしまうため注意が必要です。

さらに、関節の柔軟性や反射神経も衰えるため、転びそうになったときに姿勢を立て直すことが難しくなり、結果として転倒しやすくなります。

②視力や聴力の低下

高齢になると視力や聴力が低下しやすく、足元の障害物や段差、転倒を注意する声がけなどにも気づきにくくなります。

また、遠近感がつかみづらくなることや、暗がりでの視認性が低下することも転倒のリスクを高める要因です。

③服薬の影響

高齢になるにつれ、複数の薬を服用しなければならない方が多くなるでしょう。

一部の薬は眠気やふらつきを引き起こし、平衡感覚に影響を与えることがあるため注意が必要です。

④環境要因

日常生活の中で、高齢者の転倒リスクが潜む場所は数多くあります。

床の段差やカーペットのめくれ、滑りやすい床、暗い廊下などは特に転倒のリスクが高いため、十分に注意しましょう。

転倒を予防するための日常生活の工夫を5つご紹介!

高齢者の転倒は寝たきりの原因になることもあるため、転倒をしないような工夫が必要です。

ここでは、転倒の予防策を5つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

①身体機能の維持や向上

転倒を防ぐためには、筋力とバランス能力を維持することが大切です。

特に脚力の強化は効果的。たとえば、スクワットや片足立ちなどの簡単な筋力トレーニングを日常生活に取り入れてみてください。

また、毎日20分程度のウォーキングを習慣化すると、脚力や心肺機能が保たれます。柔軟性を保つために、ラジオ体操やヨガなどを行うのも良いでしょう。

②住環境の整備

高齢者が安全に生活するために、足元の障害物を取り除き、つまずきにくい住環境を整えましょう。

敷居や階段に注意して、必要に応じてスロープや手すりの設置を検討してみてください。

また、浴室や廊下に滑り止めマットを敷くことで転倒しにくくなります。

さらに、夜間の転倒を防げるように照明を明るくしたり、足元灯を設置したりするのもおすすめです。

③動きやすい服装と履物

動きやすい服装を選び、裾が長すぎてひっかからないようにしましょう。

また、履物は滑りにくく、かかとがしっかりしたものがおすすめです。室内でも靴下ではなく、常に動きやすい室内履きを使用しましょう。

④定期的な健康チェック

定期的に視力や聴力の検査を受け、適切なメガネや補聴器を使用しましょう。

また、服薬している場合はどのような薬を使用しているのかを把握して、眠気やふらつきの副作用がある薬を服用している場合は主治医に薬の量などを相談してみましょう。

⑤転倒への心構え

「転倒しないように気をつける」という意識を持つことも、予防策として有効です。

高齢者自身が心身の状態や転倒のリスクを理解し、無理なく安全に日常生活を送ることが重要となるためです。

さらに、家族や介護者などが日常的にサポートすればより安全な生活につながるでしょう。「段差に気をつけてね」「ゆっくり歩こうね」などの声がけをするだけでも、十分に転倒防止へとつながるはずです。

まとめ

高齢者は、身体的な理由や服薬などで転倒しやすい状況にあります。それを把握して、まずは転倒への心構えをしておきましょう。その上で身体機能の維持や住環境の整備を進めると、万全な転倒の予防策になります。

愛知県東海市の「東海レーベン」では、ご利用いただく高齢者の方々に快適な環境やサービスを提供しております。転倒によって日常生活に支障をきたしている高齢者やそのご家族の方は、「東海レーベン」にまでお気軽にご相談ください。

 

関連記事