高齢者のおやつにおける意義とは?おやつを食べる際の注意点や選ぶポイントについてご紹介
最近、ご家族の方の食欲不振が心配ではありませんか。
そのような場合はおやつをうまく取り入れてみてください。
健康増進法に基づき厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」は、国民の健康の保持・増進のために摂取するべきエネルギーと栄養素の量の基準を示したものです。
最新の2020年版によると1日に必要な摂取カロリーは、75歳以上の男性では1,800~2,100キロカロリー、75歳以上の女性では1,400~1,650キロカロリーとなっています。
本記事では高齢者にとってのおやつの意義や注意点、選ぶべきおやつのポイントについてご紹介します。
参考にしてみてください。
高齢者にとってのおやつの意義
・栄養補給
加齢により体の機能が衰えると消化器官の衰え、噛む力・飲み込む力の低下、食欲不振などで1回に摂取できる食事の量が減り、栄養不足になる場合があります。
間食は1日3食では摂取しきれない栄養を補う意味で大切な役割を果たしています。
食欲のないときでも、好きなものや食べやすいおやつであれば食べられることがあり、無理なく手軽に栄養を摂ることもできます。
・水分補給
高齢者は水分も不足しやすい傾向にあります。
なぜなら、水分を体内に保持することが難しくなったり、腎臓機能の衰弱により頻尿になったりするからです。
そして喉の乾きを感じにくくなってしまうのも要因の一つです。
そこでゼリーや果物、プリンなどを食べると美味しく水分を摂ることができます。
また羊かんなど、喉の乾くものをあえておやつに用意して水分摂取を促す方法もあります。
・楽しく食べる
おやつは誰かと一緒に食べることが楽しみにつながります。
楽しみを持つと生き生きと活力ある状態で過ごせます。
ご家族やご友人と会話を交えて楽しく食べることで孤独感が解消され、脳の活性化も促されます。
高齢者がおやつを摂取する際の注意点
・おやつの摂取カロリー
おやつで摂取してよいカロリーの目安は1日に必要なエネルギーのうちの約10%、すなわち100~200キロカロリーとされています。
1日に摂取するエネルギーが消費エネルギーを超えないようにしましょう。
おやつの食べ過ぎで夕食が食べられないということもないように注意しましょう。
また、高血圧や糖尿病などの疾患をお持ちの方はおやつの摂取量をかかりつけ医に相談してみてください。
・おやつを食べる時間
おやつの時間は午後2時~午後3時くらいがよいでしょう。
昼食や夕食に影響しないような時間帯を選んだおやつタイムが理想です。
また、おやつの時間はゆったりとした気持ちで楽しむことが大切です。
・食べやすいものを
それぞれの歯の状態、噛む力、飲み込む力に合わせたおやつを選びましょう。
喉に詰まらせたりむせたりしないよう、すりつぶす・とろみをつけるなどして、おやつの大きさや柔らかさに注意が必要です。
特に普段の食事で介護食を利用されている方はゼリーやプリンなどであっても柔らかさを調節する工夫が必要です。
おやつで補うとよい栄養素
高齢者に不足しやすい栄養素としてタンパク質、カルシウム、ビタミン、食物繊維があります。
それぞれの栄養素を補えるおやつの例をご紹介します。
まずタンパク質やカルシウムを補給するには乳製品や卵を使った食べ物がよいです。
タンパク質やカルシウム源となるおやつは喉ごしがよく、食べやすいものが多いのが特徴で、フルーツヨーグルト、チーズケーキ、プリンなどがおすすめです。
ビタミン補給には、果物を使ったおやつがおすすめです。
例えば果物そのもの、フルーツゼリー、果汁100%のフルーツジュースなどです。
食物繊維を補うには、ドライフルーツ、スイートポテト、どら焼きなどで効率的に摂取できます。
とくにさつまいもや小豆を使ったおやつは食物繊維を補うのに有効です。
まとめ
以上、今回は高齢者のおやつの重要性や注意点、ポイントについてお伝えしました。
高齢者は消化器官の機能低下、噛む力・飲み込む力の低下、食欲不振などの要因で一度に必要なエネルギーを摂取することが難しい場合があります。
おやつは1日3食では補いきれない栄養を補給する役割を担っています。
また、高齢者は水分保持機能の低下や喉の渇きを感じにくいことから、水分も不足する傾向にありますが、おやつを摂取することで水分摂取を促す効果もあります。
おやつはただ食べればよいというものではなく、摂取カロリー、食べる時間、おやつの形状にも注意してゆったりと楽しみましょう。
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