「コグニサイズ」で認知症予防!脳と体を一緒に鍛える新習慣

高齢化が進む日本社会の中で、特に地域での認知症予防活動が注目されています。

愛知県の東海市でも、高齢者の健康づくりや介護予防に力を入れており、その一環として注目されているのが「コグニサイズ」です。

「コグニサイズって何?」「どうやってやるの?」という疑問をお持ちの方のために、この記事ではコグニサイズの基本から、認知症予防にどう役立つのか、そして自宅でもできる簡単な方法までわかりやすくご紹介します。

コグニサイズとは?

「コグニサイズ(Cognicise)」とは、「Cognition(認知)」と「Exercise(運動)」を組み合わせた造語で、認知症予防として国立長寿医療研究センターが開発した運動プログラムです。

簡単にいうと、体を動かしながら頭も使うというのがポイント。たとえば、ウォーキングをしながら計算問題を解いたり、ジャンプしながらしりとりをしたりなど、同時に複数の動作を行うことで脳に刺激を与えます。

人間の脳は、「単純な運動」だけでは十分に活性化しないことがわかってきており、コグニサイズは、そうした知見をもとに開発された運動+脳トレという新しい形のアプローチなのです。

コグニサイズは認知症予防に効果的?

認知症は加齢による脳の萎縮や血流の低下、神経細胞の減少などが原因で生じるといわれていますが、適切な刺激を脳に与えることで、その進行を遅らせる効果を期待できます。

コグニサイズが注目されている理由は、「有酸素運動」+「認知課題」の組み合わせにあります。記憶や判断を司る脳の前頭葉や海馬といった部位によい刺激を与えることが、研究によって明らかになっているのです。

実際、コグニサイズを3ヶ月~半年ほど継続して実践した高齢者のグループでは、記憶力や注意力が改善したという報告も。また、認知機能だけでなく体力・筋力の維持や転倒予防にもつながるため、総合的な健康づくりにも非常に有効でしょう。

自宅でもできるコグニサイズ!簡単メニュー

コグニサイズは特別な道具がなくても、日常生活で取り入れやすいのが魅力です。

ここでは、自宅でも簡単にできる代表的なコグニサイズのメニューをご紹介します。

 

【足踏みしながら計算

①その場で足踏みをします(リズミカルに)。

②足踏みと同時に、3の倍数を1つずつ声に出して数えます。(例:3、6、9、12…)。

③慣れてきたら、7の倍数や引き算など、段階的にレベルを上げます。

 

【ステップ運動+しりとり

①前に一歩、後ろに一歩のステップ運動を繰り返します。

②同時に、食べ物の名前でしりとりを続けます。

③「ん」がついたら最初に戻る、というルールも脳の切り替えに効果的。(例:りんご→ごはん→んがつくので終了→もう一度りんごから)

 

【両手拍手+数字飛ばし 

①拍手を1秒ごとにリズムよく打ちます。

②拍手のリズムに合わせて、1から数字を順番に言っていきますが、「5の倍数」は言わずにスキップ(例:1、2、3、4、…6、7、8…)。

③口と手がずれてしまっても大丈夫。楽しんで続けることが大切です。

続けるコツは「楽しく、無理なく」

コグニサイズの効果を実感するためには、「継続」が何よりも大切です。しかし、難しすぎると続かないもの。そんなときは、家族や友人と一緒に行うのがおすすめです。

「ちょっと恥ずかしいな…」という方は、ラジオ体操のあとに1~2分だけ取り入れてみたり、テレビを見ながら軽く行うのもOK。 大切なのは、習慣として定着させることです。

最近では、地域の介護予防教室やデイサービスなどでもコグニサイズを取り入れているところが増えてきています。

市町村の広報や地域の集まりでチェックしてみると、参加できるプログラムが見つかるかもしれません。

まとめ

認知症は誰にでも起こりうる身近な問題ですが、日々の生活の中でできる予防策があるのは心強いですよね。

「コグニサイズ」は、運動と認知課題を同時に行うことで脳の働きを効果的に活性化させる画期的な方法です。将来の自分のために、そして大切なご家族と共に、少しずつコグニサイズを取り入れてみませんか?

愛知県東海市の「東海レーベン」が運営しているデイサービスでは、コグニサイズを取り入れながらご利用いただく高齢者の方々に快適な環境やサービスを日々提供しております。 利用を検討したいご家族の方は、お気軽にお問い合わせください。

関連記事