物忘れ外来って?専門医が認知症を早期発見!物忘れと認知症の違いとは
昨今では、国民のおよそ700万人が軽度認知症、または認知症の疑いがあると言われています。
「最近うちのおじいさんの物忘れがひどいけど、ひょっとして認知症では?」
と、ご家族の物忘れの症状が気になっている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
今回は認知症かも?と思った時に専門的な外来診療が受けられる「物忘れ外来」についてのお話です。
物忘れ外来とは?
加齢とともに物忘れが多くなるのは誰にでもある現象です。
その物忘れが単なる加齢による現象か、あるいは認知症など他の疾患によるものなのかを診察するのが「物忘れ外来」です。
物忘れ外来は一般の外来とは異なり、神経内科専門医、脳神経外科専門医など専門性の高い医師の診療を受けられます。
そのため大きな病院に併設されていることが多いですが、最近では「物忘れ外来」が認知症の専門医であることが認知され、街の診療所で物忘れ外来を開設しているところも増えてきました。
物忘れの種類
一般的に「物忘れ」は次のように分類されます。
・加齢による物忘れ
軽度認知機能障害
認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症など)
治療により回復する物忘れ(うつ病 など)
加齢による物忘れは言わば自然現象で、誰にでも起こります。
さほど心配することはありません。
軽度認知機能障害は、「加齢による物忘れと認知症の間の状態」です。
認知症ではありませんが、認知症に進行する場合も多いので注意が必要です。
認知症と加齢による物忘れの違い
物忘れと言っても加齢による物忘れと認知症によるものとでは、特徴に大きな違いがあります。
まず加齢による物忘れの特徴は、手がかりがあれば思い出せることです。
例えば、
朝ごはんの献立が思い出せない→朝ごはんを食べたことは覚えている
人の名前が思い出せない→ヒントがあれば思い出せる
これに対し認知症は、出来事そのものを忘れてしまいます。
例えば、
ご飯を食べたこと自体を忘れてしまう
人の顔や名前だけでなく、身近な人の存在そのものを忘れてしまう
物忘れ外来診療の流れ
物忘れ外来での一般的な診療の流れをご紹介します。
・問診
まず初診時に問診が行われます。
既往症についてや具体的にどんな症状があるのか、困っていることはないか、などの聞き取りがありますので、普段の状態をよく知る家族が付き添うことが望ましいです。
・検査
脳画像検査
認知症の早期発見にはMRI検査での画像診断が有効とされています。
画像診断では脳の海馬の萎縮や、脳出血・脳梗塞、脳の血流量を知ることができます。
・神経心理学検査
「今日は何月何日ですか?」「朝ごはんは何を食べましたか?」などの質問や、簡単な計算問題などを行います。
・その他の検査
血液検査やレントゲン検査などを行うこともあります。
【このような症状に注意】物忘れ外来受診のタイミング
認知症は治療をすれば、その後の進行を緩やかにすることが可能です。
そのため、早期発見が重要です。
次のような症状が気になることはありませんか?
・今までできていたことができなくなった
・同じことを言ったり聞いたりする回数が増えた
・物をなくすことが増えた
・人、物の名前が思い出せない
・趣味への関心が無くなった
・性格が変わった気がする
少しでも気になることがあれば物忘れ外来への受診をおすすめします。
認知症早期発見は本人と家族双方の幸せにつながる
いかがでしたか。
物忘れ外来は高齢者の「物忘れ」の症状が加齢による自然現象なのか、認知症の進行による物なのかを診察・検査を行ってくれる専門外来です。
認知症の進行を食い止めることは本人の生活と同じく、周りの家族の生活をも守ることになるので気になる症状があればぜひ受診をおすすめします。
認知症の方の介護でお悩みの方、お一人で抱え込まずにぜひ一度東海レーベンへお気軽にご相談ください。
私たち東海レーベンは東海市を中心に介護サービスを行っており、介護する人・される人双方が笑顔で過ごせるお手伝いをさせていただきます。
お一人おひとりの悩みに寄り添ってアドバイスをさせていただきます。