高齢者の食事にタンパク質
新年明けましておめでとうございます。今年も皆さんにとって幸多き年となりますよう、ご祈念致します。
さて今年のお正月は続いていた自粛も解除され、帰省先や旅行等でお出かけされた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
お正月ならではのご馳走もたくさん食べる事ができましたか?
今回は食事のお話です。
高齢になると今まで食べていたものがうまく噛めない、飲み込めないなどの問題が多く生じてしまい生きるために大事な「食」に対して億劫になりがちです。
また、加齢による消化吸収の低下、運動量が著しく減ることによって空腹が感じづらくなるなどして食が細くなり、結果食事をあまりとらなくなり栄養不足となりがちです。
栄養不足になると免疫力が低下し病気にかかりやすくなったり、骨がもろくなり些細な転倒でも骨折をしてしまうなど、高齢者にとっては非常に危険な生活の支障が起きてしまいます。
今回は生きるためにかかせない食事の対処法を紹介していきます。
不足しやすい栄養素
特に不足しがちな栄養素はタンパク質です。
タンパク質は、主に肉・魚・卵に多く含まれており、人の体も約20%がタンパク質で生成されているといわれています。
人体の20%にもあたるタンパク質が不足してしまうと筋肉量が低下し、フレイルと呼ばれる「虚弱」の状態に陥りやすくなります。
このフレイル(虚弱)は身体機能や認知機能が衰えている状態を指し、健康な状態と介護が必要な状態の間に位置しています。
どちらに傾いてしまうかとひやりとしてしまうような状態です。
フレイルが続いてしまうと食欲が湧かず自然と食事量が減ります。
食事量が減ると栄養もうまく摂取できないのでタンパク質の摂取量も減少し、フレイル(介護が必要な状態)にどんどん傾くという悪循環に陥ります。
タンパク質をどう上手く摂取していくか?それを項目別に具体例を挙げていきます。
1.魚
旬のものを選ぶと季節を感じられます。
また、高齢者には「肉より魚が好き」という方も多いのではないでしょうか。
魚料理の場合は、加熱しても固くパサつきづらいもの(ブリやかれいなど脂の多い魚)を選ぶとよいのですが好みもあると思います。
パサつきやすい魚、例えば鮭ならとろみのある、あんかけにしたり、ほぐしてフレーク状にすると食べやすいでしょう。
特におすすめなのはホイル焼きです。
蒸されることによって、しっとりと柔らかくなり本来の旨味も損なわれづらくなります。
骨抜きの魚も今は多く売られていますし、調理が面倒な時は調理済みのパック魚を利用すると電子レンジや湯煎で手軽に食べられ、日持ちもして食中毒のリスクも軽減されるのでぜひ取り入れてみてはどうでしょうか。
2.卵
調理の幅が広く、身近で一番取り入れやすいのが卵ではないでしょうか。
卵焼きやだし巻き卵にするときはだし汁を多めに加えたり、スクランブルエッグなど炒る時は牛乳を加えるとなめらかになり食べやすくなります。
卵料理の中でも茶碗蒸しは柔らかくなめらかで、食欲がない時でも食べやすいのでおすすめです。
また、ゆで卵ですが、半熟はなるべく避けた固ゆでとなると、パサパサとした食感になり喉にも非常につまりやすくなり大変危険です。
どうしても食べたい、という場合は刻んでマヨネーズを和えるなどして油分を足すと食べやすくなります。
3.肉
高齢者が敬遠しがちな肉は、良質なタンパク質を摂取するのに最も効率がよいとされています。
前述した魚・卵でももちろん摂取はできるのですが、食事量が減り栄養の吸収率が低下している高齢者には手っ取り早くタンパク質を摂れる食材です。
柔らかい肉を選ぶとなると脂肪が多くコレステロール値などが心配と思われがちですが、適量(1日100g)であれば血管を強くし脳卒中を防止するといわれています。
なので、赤身ばかりの肉だけでなく脂肪も程よく乗っている部位でも適量であれば問題はないとされています。
豚、牛、鶏肉をまんべんなく摂れるとなお良いでしょう。
まとめ
今回はタンパク質に注目した食材について紹介しました。
他の栄養素を取り入れることももちろん大事ですし、これだけを食べればよいというものでもありません。
タンパク質の摂りすぎは肝臓や腎臓に負担をかけてしまうことになってしまうことがあります。
しかし介護が必要な状態になってしまった時、食に関して考え調理まですることは容易なことではありません。
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