身近な介護予防
内閣府の「令和4年版高齢社会白書」によると、65歳以上の人口が総人口に占める割合は28.9%となっています。
このように高齢化率が21%を超えると、「超高齢社会」と呼ばれ、社会の中で多くの高齢者の皆さんが、どうすれば健康を保ち、生きがいを持って幸せに暮らすことができるかということがとても大きな課題となってきます。
介護予防とは?
皆さんは、「介護予防」という言葉をご存知でしょうか。
介護予防とは、高齢者の皆さんができる限り健康な生活を続け、介護の必要な状態にならないようにすること、また介護が必要な状態になった場合でもその状態の悪化を防ぎ、改善を目指すことを目的としています。
介護予防のためにできること
介護予防のためにできることはたくさんあり、行政の様々なサービスを利用することもできます。
また身近なところから取り組むことができるものも下記のようにいくつもあります。
1.住環境の見直し
要介護となる原因の中に、脳卒中などの病気や老衰、転倒などの事故による骨折などがあります。
可能である限り少しでもその原因となるものを取り除いていくことが大切になります。
例えば、要介護の原因となる転倒などの事故の多くは屋内で起こっています。
高齢の方は筋力の低下などにより、小さな段差などでつまずいたり、足元を滑らせたりすることがあります。
玄関、廊下、階段等、設置可能の場所には手すりを備え付け、水回りなどの滑りやすい場所には滑り止めのマットを敷きましょう。
また、生活用品で使用する回数が多いものは高いところには置かず、台に上る機会を減らし、すぐに手に取ることができる場所に整理することも転倒防止につながります。
さらに、トイレや風呂場など冬季に気温が著しく低下する場所には安全な暖房器具を置くなどして、急激な温度変化を防ぎ体への負担を減らしましょう。
2.食生活の見直し
食べたいもの、好きなものを食べる事は精神保健上とても大切なことになります。
しかし、病気になりにくい健康な体を作るためにはやはり栄養のバランスの良い食事が大切になります。
三食しっかりと食べ、動物性のタンパク質や油脂類、緑黄色野菜や根菜、カルシウムを摂ることができる牛乳など、健康を維持してくれる栄養素を意識し、気持ちよく食べられる量をバランスよく摂取していきましょう。
さらに、健康的な食事のためには、口腔環境を整えることもとても重要になります。
定期的に歯科医院で口腔内をチェックしてもらい、美味しく健康な食事ができる口腔環境を整えていきましょう。
3.運動などの身体づくり
健康な体づくりに欠かせないのは運動です。
体調や体の状態に合わせた無理のない運動をお勧めします。簡単にできるものの1つとして、ストレッチや体操があります。
体の筋肉や関節をほぐします。
膝等に痛みがある場合は無理をせず椅子に腰掛け、ゆっくりと気持ち良く身体をほぐしてください。
また、外気の気持ちの良い季節にはウォーキングも良い運動となります。
他にも、洗濯や掃除など家事をしながら体を動かしたり、体に痛みがない場合は運動施設などで適切なアドバイスを受けながら筋力トレーニングを行うなど、ご自身に合った運動を取り入れていきましょう。
4.趣味や生きがいを見つける
年齢に関係なく、楽しいと感じることや好きなことに取り組んだり、おしゃべりをする友人や知り合いと楽しい時間を過ごすことは、生活に彩りを添えます。
グラウンドゴルフを仲間と楽しむ、仲間とお菓子作りをする、小さな畑で野菜を作る、手芸をする、ぬり絵をするなど、気持ちが明るくなり没頭できる趣味を見つけたり、地域の子どもを見守るボランティアや、清掃のボランティア、行事のお手伝いなどで社会貢献をしたり、地域の自治体や団体が開催する「おしゃべりサロン」のような場所でおしゃべりをするなど、毎日のご自身の生活を楽しみながら充実させることのできるものを見つけてみてください。
生きがいを見つけることは、それが生きる力となり、生活の質(QOL)を高め介護予防の取り組みの1つとして大きな役割を果たします。
介護予防のためにできることはこのようにいくつもありますので、是非実践をしてみてください。
まとめ
高齢者の皆さんが健康に、そして生きがいをもって生活できますよう東海レーベンでは様々な取り組みをおこなっております。
お困りごと等がございましたら東海レーベンまでご相談ください。