高齢者が気を付けたい「糖尿病」の特徴と3つの予防策

高齢者の5人に1人は糖尿病を発症しているとされ、深刻な問題となっているのをご存じでしょうか?

人は高齢になるにつれ、さまざまな身体の変化が起こりますが、その中でも今までの生活習慣の影響が加わり、多くの方を悩ませる健康問題の1つとして「糖尿病」があります。

糖尿病は進行すると多くの合併症を引き起こし、日常生活にも障害を及ぼすリスクが高いため、日頃からの予防が大切です。

この記事では、糖尿病の概要・高齢者における特徴、そして悪化させないための予防策をご紹介しますのでぜひご覧ください。

糖尿病とは?

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。

糖尿病の症状は、インスリンと呼ばれるホルモンの働きが不足するか、体がインスリンに対して適切に反応しないために起こるとされています。

糖尿病には主に2つのタイプがあり、免疫系がインスリンを生産する膵臓の細胞を攻撃してしまう「1型糖尿病」は若年者が発症することが多いです。

その一方で、体がインスリンを適切に使えない、または十分なインスリンを作ることができずに起こる「2型糖尿病」は、高齢者にとって多く発症する一般的なタイプです。

高齢者における糖尿病の特徴

糖尿病の症状は、「喉が渇きやすい」「頻尿」「倦怠感」「体重減少」などいろいろあります。

ここでは特に高齢者における糖尿病としてよく見られる特徴を3つご紹介いたします。

①発症に気付きにくい

高齢者の場合、頻尿、倦怠感、体重減少などの糖尿病に出やすい症状が出にくかったり、加齢のせいであると思い込んでしまったりする傾向がよく見られます。

そのため症状が悪化するまで受診せず、早い段階で治療に進めない人が多いという特徴があります。

②食後に血糖が高くなりやすい

加齢によってインスリンの追加分泌が低下するため、食後の血糖が高くなりやすいのが高齢の方によく見られる特徴です。

その一方で、空腹時や夜間の血糖上昇は軽度なことが多いとされています。

③認知機能を悪化させやすい

高齢者の糖尿病の場合、前述した症状だけでなく認知機能低下や認知症のリスクを増加させる可能性があるとされています。

それらは治療をより困難にさせやすくするため、糖尿病の重症化にもつながってしまいがちです。

高齢者の糖尿病を悪化させない予防策を3つご紹介!

高齢者の糖尿病は、気付きにくいだけでなく悪

化させやすく、さまざまな合併症も引き起こしやすい傾向です。

できる限り悪化させないためにも、まずは以下のような予防策を意識して取り組みましょう。

①健康的な食生活

規則的な食事と適切な量を心がけましょう。

  • できるだけ脂肪分の少ないタンパク質
  • 血糖値の急上昇を防ぐ効果がある食物繊維(野菜や果物、豆類など)

これらを積極的に摂るように意識してください。

長年の食習慣を変えるのは難しいかもしれませんが、最近は健康食を意識した、塩分やカロリー計算のされているお弁当・宅配食なども多いため、それらを取り入れるのもおすすめの方法です。

②適度な運動と体重管理

筋力を維持して基礎代謝を向上させるために、軽い筋力トレーニングを取り入れてみましょう。

ウォーキングや水泳、サイクリングのような無理のない有酸素運動を週に150分以上行うことも推奨されています。

そしてBMI(体格指数)を参考に、健康的な体重を維持することも重要。定期的に体重を測定し、増減を把握の上で管理しましょう。

③定期的な健康診断の受診

たとえ今は糖尿病の一般的な症状がなくても、定期的に健康診断を受けることを日頃から心がけていきましょう。

高齢者にとって気づきにくい病気であるからこそ、詳細なデータを診てもらう機会は大切にしなければなりません。健康診断は血糖値の測定も含まれているため、糖尿病を発症しているかどうかの重要な判断材料となります。

まとめ

高齢者の糖尿病は発症に気づきにくく、症状も悪化しやすい傾向です。そして、進行すると多くの合併症を引き起こし、日常生活にも障害を及ぼすリスクも高いとされているため、悪化させないための予防策をぜひ意識してみてくださいね。

愛知県東海市の「東海レーベン」では、ご利用いただく高齢者の方々に快適な環境やサービスを提供しております。高齢者やそのご家族で、糖尿病の悪化で日常生活にお困りを感じているなど、介護に関するお困りごとがあればぜひ、お気軽にご相談ください。

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