高齢者の方に起こりやすい「めまい」
ご高齢になると、さまざまな症状に悩まれる方が多いですが、その症状のうちの1つに「めまい」があります。
めまい自体も苦痛ですが、めまいによって起こりやすい転倒、そして転倒が原因で寝たきり状態になってしまう危険性もあるため注意が必要です。
ここでは、高齢者の方に起こりやすい「めまい」について、なぜ高齢者の方に多いのか、原因や症状、めまいが起きたときの対応をご紹介いたしますので、ぜひご覧ください。
なぜ、めまいは高齢者の方に多い?
高齢者の方に多い「めまい」は、良性発作性頭位めまい症といわれるものです。
これは、命に関わることがない良性の病気です。
原因は、剥がれ落ちた、耳の奥にある耳石(じせき)です。
身体の傾きを伝える耳石が、三半規管というところに入り込んでしまい、リンパ液の流れが乱されることで、めまいが起きるとされています。
ご高齢になるほど、耳石は剥がれ落ちやすいため、高齢者の方はめまいが起きやすいのです。
めまい自体は数分で治まり、頭を動かすと繰り返し起こるのが特徴です。
吐き気や嘔吐を伴うこともあります。耳鳴りや難聴などの耳の症状は起きません。
めまいの原因や症状
高齢者に多いのは良性発作性頭位めまい症ですが、ほかにもさまざまな原因によって、めまいが起こります。
・前庭(ぜんてい)神経炎
平衡感覚をつかさどる前庭神経に炎症が起きて、障害が起きることが原因とされています。
症状としては、突然、ぐるぐる回るような感覚になる、激しいめまいが起き、吐き気や嘔吐が起こる病気です。
大きな発作は繰り返しませんが、回復するまでに時間を要し、めまいが治まってからも、ふらつきなどが長く続くことがあるため注意しましょう。耳鳴りや難聴などの耳の症状は起きません。
・突発性難聴
音を感じとり脳に伝える役割をしている有毛細胞が傷ついて、壊れることが原因とされています。
ただ、なぜ傷つくのかは、明らかになっていません。
ストレス、過労、睡眠不足などで起こりやすく、糖尿病が影響しているとも言われています。
幅広い年代に起こりますが、とくに40~60歳代の方が多いです。
主な症状は、突然起こる難聴や耳鳴りになり、めまいや吐き気がある場合もあります。
難聴や頑固な耳鳴りが残ったり、聴力を失うこともあるため、症状があったら、早めに受診して治療を開始することが大切です。
とくに、高齢者の方は重症化しやすい傾向にあるため注意しましょう。
・メニエール病
聴覚や平衡感覚をつかさどっている内耳(ないじ)のむくみが原因です。
30〜50歳代の女性に多く、過労や睡眠不足、ストレス、悪天候などが引き金となって起きやすいとされています。
突然、ぐるぐる回るような感覚になる、激しいめまいが起き、耳鳴りや難聴、耳が詰まったような感じがする症状も伴うことが多いです。
さらに、吐き気や嘔吐、冷や汗、頻脈などが起こることもあります。
めまいは繰り返し起こるのが特徴で、発作を繰り返すうちに耳の症状が進行し、日常生活に支障をきたす場合があるため注意しましょう。
上記で挙げた耳の病気以外にも、脳卒中などの脳の病気、血圧異常や糖尿病、不整脈、自律神経の不調、脱水症、心の病気などが原因でも、めまいは起こります。
高齢者の方はさまざまな病気を抱えていることが多く、さらに病気を治療するために服用している薬の副作用で、めまいが起こることもあるため注意しましょう。
めまいが起きたときには、どうする?
まずは、安静にして、しばらく様子を見ましょう。
横になれる場合は、横になりましょう。難しい場合は、しゃがむか座るなどして転倒しないように注意してください。
頭は動かすと、めまいが悪化する恐れがあるため、できるだけ動かさないようにしましょう。
動けないほどの激しいめまいの場合は、周りの方に助けを求めましょう。
処方されている薬があるのであれば、薬を飲んで、落ち着くのを待ちましょう。
めまいで診察を受けたことがないのであれば、早めに病院にかかり診察を受けることが大切です。
まとめ
もし、めまいが起きて転倒してしまい、介護が必要になってしまったら、お気軽に東海レーベンにご相談ください。
それぞれの方に合う、介護サービスを提供させていただきます。