高齢者が気をつけたい目の病気3つ
目の機能は、40代頃から徐々に衰え始め、高齢になると様々な目の病気のリスクが高まります。
今回は高齢者に多い目の病気の症状や治療法、手遅れにならないための知識をご紹介します。
加齢による目の不調「老眼」の原因は?
加齢による目の不調といえば、老眼です。
最近では若年層でも一時的に老眼のような症状になる「スマホ老眼」も問題になっています。
長時間のスマホ使用で一時的に目のピント機能が凝り固まり、ものが見えづらくなってしまう状態です。
一方加齢による老眼現象は、ピントを調整する毛様体筋の衰えと、眼球のレンズの役割を果たしている水晶体が老化により硬化することで起こります。
個人差がありますが、40代を過ぎると見え方に変化を感じる人が多いようです。
高齢者に多い3つの目の病気
高齢者に多い目の病気は「白内障」「緑内障」「加齢黄斑変性」の3つです。
症状が進むと失明の恐れもあります。
いずれも片方の目が見えにくくなるともう一方の目がカバーしたり、脳が足りない情報を補う機能が備わっているため気付きにくいです。
- 白内障
白内障は、カメラのレンズと同じ役割を果たす眼球の水晶体が濁り、視力が低下する病気です。
高齢者に多い疾患で80歳代の約9割が白内障罹患と言われています。
主な原因のほとんどが加齢によるものです。
その他には、糖尿病やアトピーが原因の場合もあります。
【主な症状】
・目のかすみ、ぼやけ
・光がまぶしく感じる
・視力の低下
・ものが二重に見える
【治療法】
・薬物治療
点眼薬で進行を遅らせる治療法(水晶体を透明に戻すことは困難)。
・手術
濁った水晶体を除去し、人工のレンズを挿入し視力を回復させる手術で最も一般的な治療法。
- 緑内障
緑内障は、眼圧が上がることで視神経が圧迫され視野に障害をきたす失明の原因第1位の病気です。
普段、目は「房水」という水で一定の眼圧が保たれています。
それが老化により眼圧が一定に保てず眼圧が上がってしまうと視神経が圧迫され、視野が狭くなったり、視力が低下するのです。
【主な症状】
・目のかすみ、ぼやけ
・視野が狭くなる
・見えない部分がある
【治療法】
・薬物療法
点眼薬などを使って眼圧を下げる治療(失った視野は元に戻らない)。
・レーザー治療・手術
薬物治療と組み合わせて行われることもある。
- 加齢黄斑変性症
加齢黄斑変性症も高齢者に多い目の病気です。
網膜の中心に位置する黄斑の機能が低下する病気で、視野の歪みや視力の低下などの症状がみられます。
加齢黄斑変性症は食事や喫煙などの生活習慣や高血圧など、が原因と言われています。
【主な症状】
・ものがゆがんで見える
・視力の低下
・視界の中心がぼやける、見えない部分がある
・色の識別がわかりづらい
【治療法】
・抗VEGF療法
新生血管を抑える抗VEGF薬を眼球に注射する方法。
・光線力学的療法(PDT)
腕の静脈に光に反応する薬剤を注射し、弱いレーザーを照射する方法。
・光凝固法
レーザー光線を照射する方法。
高齢者の目の健康を守る4つの習慣
高齢者の目の病気は、以下の4つのポイントを習慣づけることで予防できます。
1.メガネが合っているか眼科医でチェック
眼科医で今使っているメガネが自分に合っているかチェックしましょう。
定期的にチェックすれば、目の異常を早期発見できます。
2.スマホやパソコンはほどほどに
スマートフォンやパソコンから発生するブルーライトは、眼の奥まで到達し網膜を傷つけます。
長時間の使用は避け、操作時にはブルーライトカット機能のメガネを使用しましょう。
3.外出の際は紫外線に気をつける
目の角膜は長時間紫外線を浴びると炎症を起こすことがあり、充血や目の痛みの症状が出ることがあります。
ダメージが蓄積すると白内障などの病気につながるため、外出する際は帽子やサングラスで目を守りましょう。
4.バランスの良い食事を心がける
バランスの良い食事は、目に対しても重要です。
中でも、ルテインという栄養素は、摂取量が少ないと加齢黄斑変性を発症しやすいというデータもあります。
また、健康的な食事は目の病気の原因にもなりうる糖尿病、高血圧などのリスクも軽減できます。
早めの心がけで高齢者の目の病気を予防
高齢者に多い「白内障」「緑内障」「加齢黄斑変性症」ですが、どれも自覚症状が少なく、症状が出始めた頃にはかなり進行しています。
失った機能を元に戻すのは現代の治療では難しく、日頃からの予防が大事です。
日頃から目をいたわり、健康的なシニアライフをお過ごしください。
まとめ
目の不調や、その他気になる症状で介護が必要かも・・・そんな時は東海市の東海レーベンへお気軽にご相談ください。
東海レーベンは、たくさんの高齢者様の日々の幸せのお手伝いをさせていただいております。
お一人おひとりの悩みに寄り添ってアドバイスをさせていただきます。