在宅介護のよくある悩み「高齢者の入浴拒否」の対処法5選

高齢者の入浴は、体を清潔に保つのはもちろん、疲労回復や血行促進など、健康維持につながる大切な時間ともなります。

しかし、「お風呂に入りたくない」「今日は大丈夫」と高齢者が入浴を拒否するケースも珍しくありません。介護者が無理に入浴を勧めると、本人は不安や怒りを感じてその後の介助への抵抗感につながる可能性もあります。

そこで今回は、高齢者の入浴拒否の背景や、入浴を嫌がるときの具体的な対処法についてご紹介します。

高齢者が入浴拒否する理由

高齢者が入浴を嫌がる理由には、心理的な不安、身体機能の低下、認知機能の変化などが考えられます。それぞれの背景について、以下でまとめます。

心理的な抵抗

入浴という行為は、日常生活の動作の中で無防備な状態であり、誰しも羞恥心を感じやすいものです。

また、病気やケガなどをきっかけに突然介助が必要になった場合、それまで自分一人でできていたことができなくなる喪失感や、介助を受けることへの抵抗感が生まれるかもしれません。

「迷惑をかけたくない」「恥ずかしい」といった気持ちから拒否してしまうこともあるでしょう。

身体機能や安全面での不安

加齢や病気によって足腰の筋力が衰えると、入浴に関する一連の動きが大変になり、関節痛や麻痺などがある場合にはさらに負担がかかります。

さらに、浴室は床が濡れるため転倒事故につながりやすく、不安を感じて入浴をためらう方も少なくないでしょう。

冬場についても、脱衣所と浴室の温度差によるヒートショックの不安で入浴をためらう方もいます。

認知症による影響

認知症の方の場合、認知機能の低下による影響もあるでしょう。

入浴の意味がわからなくなり、「何をされるかわからない」という不安・恐怖を感じるケースや、症状の一つである記憶障害の影響で拒否をする可能性も。入浴したと思い込み、「さっき入ったから必要ない」と反発してしまうのです。

また、入浴する方法を思い出せず、できないことを知られたくないという思いから拒否につながることも考えられます。

入浴拒否をする方への対応方法5選

入浴拒否がみられる場合、無理に入浴させず、本人が拒否する理由を理解して、その原因に合わせて対応することが大切です。

以下では対応方法のポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

①羞恥心に配慮する

裸になって介助を受けることに抵抗を感じる場合は、以下のような配慮を意識しましょう。

  • 浴室や脱衣所のドア・カーテンをしっかり閉める
  • 肌をタオルで覆いながら介助する
  • なるべく同性の介護者に対応してもらう
  • 自分で洗える部分はご本人に任せ、介助を最小限にとどめる

このような工夫で、できる限り羞恥心に配慮することが大切です。

②入浴しやすい環境に整える

安全に入浴できるよう環境を整えることも大切です。

  • 浴室に滑り止めのマットを敷く
  • 浴槽の出入りを補助する台や手すりを用意する
  • 室温を快適に保つ

上記のような対策をきちんと講じていることが伝わっていれば、入浴をしてくれることもあります。

③本人が落ち着いているタイミングで声かけを

本人がリラックスしている状態や時間帯を選び、「さっぱりすると気持ちいいですよ」と優しく声かけしながら入浴を勧めるのもポイントの一つです。

機嫌が悪い状態のときに「今すぐ入りましょう」などと急かすと、逆効果なので注意が必要です。

④入浴方法にこだわりすぎない

毎日浴槽につかることが難しい場合は、柔軟な対応を意識してください。

  • シャワー浴や部分浴のみを促す
  • 体を温かいタオルで拭く

上記のような負担を感じさせない方法を提案しつつ、本人の体調や様子を見ながら柔軟に対応していきましょう。

⑤別の言い方・イラストなどを使ってみる

認知症の方の場合、入浴という概念が理解できなくなっていることがあります。

そういったときは「温かいお湯で体を温めましょう」「体をきれいにするお手伝いをしますね」などと別の言葉に換えると受け入れやすくなることがあります。

お風呂のイラストカードを見せるのも、イメージがしやすくなるのでおすすめです。

高齢者の入浴介助の負担を軽減する方法

自宅での入浴がどうしても難しく感じる場合、以下のような介護保険サービスを利用することも検討するとよいでしょう。

デイサービス

デイサービスは、入浴を含めた日常生活のサポートを受けられます。

施設によっては一般浴槽だけでなく、チェア浴やリフト浴、ストレッチャー浴などの介護用入浴設備も整っています。

利用者の身体機能や要介護度に応じた入浴介助を受けられるので安心です。

訪問入浴介護

訪問入浴介護は、介護職員や看護職員が利用者の自宅を訪問し、専用の簡易浴槽で入浴をサポートする介護サービスです。

身体状況などの理由から、デイサービスへの通所が困難な方でも利用できることが強みです。

ショートステイ

ショートステイは、介護施設へ一時的に宿泊できる介護サービスです。

介護者の体調不良、冠婚葬祭、出張、レスパイトケアなどを目的に利用されることが多く、デイサービスと同様に利用者の体調を確認しながら入浴介助を行います。

まとめ

入浴拒否は、「お風呂に入りたくない」という気持ちだけで起こるものではなく、身体機能の低下による負担や転倒への不安、認知症による影響など様々な要因が関係しています。

声かけや入浴環境の工夫をするほか、介護サービスを活用することもおすすめです。

東海市の東海レベンでは、要介護認定を受けた方が安心して自宅で生活を送れるように、さまざまなサービスを提供しています。入浴時に関することも含め、介護のご質問もお受けしていますので、お気軽にご相談ください。

 

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