季節を問わず気を付けたい「かくれ脱水」とは?水分補給のコツもご紹介!
脱水症は高齢者が陥りやすいため、気を付ける方は多いと思いますが、その一歩手前の症状「かくれ脱水」をご存じでしょうか。
脱水症と聞くと、暑い夏の時期に気を付けなければならないと思われがちですが、高齢者の場合は「かくれ脱水」には季節を問わず注意する必要があります。
しかし、脱水症の予防のために水分補給を促しても「のどが渇いていないから」という理由で水分を摂ってくれず悩まれている方も多いのではいないでしょうか。
今回はかくれ脱水の症状と合わせて、高齢者への水分補給のコツもご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
深刻な脱水症になる一歩手前の「かくれ脱水」とは?
私たちの体には水分やリンパ液、組織液などで構成されている体液が循環して、生命を維持しています。
しかし脱水症になると、これらの体液のバランスが崩れて頭痛やめまい、吐き気などを起こしてしまいます。
さらに血栓ができやすくなるため、脳梗塞や心筋梗塞といった命の危機に関わる病気の発症につながる可能性もあります。
このようにたいへん恐ろしい脱水症ですが、その一歩手前の症状が「かくれ脱水」です。
なお、かくれ脱水の際に出るおもな症状は以下のとおりです。
・皮膚がカサカサして乾燥する
・脚がむくむ、靴下の跡がつく
・排尿の回数が少なく、尿の色が濃い
など
このような症状が見られた場合は、脱水症の予防のために積極的な水分補給をすることが大事です。
高齢者がのどの渇きを感じづらい理由とは
そもそも、なぜ人間はのどの渇きを感じるのでしょうか。
それは脳内にある「口渇中枢」が、私たちの体に水分を摂るよう指令を出しているためです。
とくに塩辛いものを食べたときや暑くて汗をかいた日などに、のどの渇きを強く感じる方は多いのではないでしょうか。
これらは体内の塩分濃度を薄めるため、または浸透圧の調整をおこなうために口渇中枢がのどの渇きを感じさせ、私たちに水分を摂るように指示を出しているからです。
しかし、この口渇中枢のはたらきは加齢とともに低下してしまいます。
そのため、たとえ塩辛いものを食べたり汗をかいたりしても、水分を摂るセンサーのような役割の口渇中枢が低下してしまった高齢者は、のどの渇きを感じづらくなってしまうのです。
さらに、トイレに行くのが面倒だから水分摂取を控える、食事量が減るゆえに食べ物から摂取できるはずの水分がとれないといった高齢者ならではの理由も、水分摂取量の低下につながるとされています。
高齢者に水分補給を積極的におこなってもらうコツ
高齢者が1日に摂取すべき水分量は1Lから1.5Lといわれています。
数字にすると一見多いように思われますが、200mlの標準的なコップ1杯で換算すると1日で7~8杯となります。
そのため、まずは起床後や寝る前、毎食後といった日常の生活に組み込む形でこまめな水分補給を意識してもらうようにしましょう。
さらに飲み物だけでなく、食事の際には味噌汁などの汁物や水分を多く含むスイカやミカン、リンゴなどの果物を加えるといった方法で水分摂取量を増やすのも一つの手です。
また、嚥下機能が低下しており水分を飲み込みづらいという高齢者の場合は、飲み物自体にとろみを付けたり、市販のゼリー飲料を利用するのがおすすめです。
まとめ
かくれ脱水は脱水症になる一歩手前の症状であるため、いかに早く気づいて水分補給を促すかが重要です。
また水分摂取量を増やすには、日常の生活にこまめな水分補給を組み込んだり、食事で汁物や果物を取り入れたりすることが大事です。
しかし、これらを意識した食事の用意などは、ご家族の協力が必要なうえ負担に感じる方も多いのではないでしょうか。
そのようなときは、生活に関わる介助をおこなう東海レーベンの訪問介護「ヘルパーステーションかえで」をご検討ください。
また、日常の生活のサポートにお悩みの方は、ぜひ東海レーベンへお気軽にご相談ください。