傾眠傾向とは?リスクや介護サポートについて知ろう

年を重ねていくうちに、体内時計が変わって早起きになる方が増えますよね。また、日中にウトウトと眠気に襲われたり、夜遅くまで起きていられなかったりで眠りが浅くなってきたという方もいるのではないでしょうか。これらはどれも珍しいことではありません。

ところで、「日中にうたた寝する」ことが、高齢者に多くみられる意識障害の「傾眠」を引き起こしてしまう可能性があることはご存知でしょうか。介護の現場でもよく耳にするこの「傾眠」は、認知症をはじめ大きな病気が潜んでいることもあるのです。

今回は、「傾眠傾向」という高齢者に多い意識障害について解説します。症状や改善方法などもご紹介しますので、参考になれば幸いです。

 

■傾眠(けいみん)の症状とは?

高齢者に多く見られる「うたた寝」などの睡眠不足から起こる症状とは違い、「傾眠」とは声をかけられたり肩をポンと叩かれたりなどのちょっとした刺激で意識を取り戻すような、軽度な意識障害のことをいいます。

加齢によって身体機能が低下する高齢者は、自分でも知らぬ間に寝入ってしまうことがありますが、それは自然な現象の一つでもあります。ただし、夜間しっかりと睡眠時間が取れていたにも関わらず、日中も寝ている状態が多いのであれば傾眠を疑ってみましょう。

寝不足との大きな違いとして、傾眠の場合は、目が覚めた時に自分が何処にいるのか・寝る前に何をしていたのかの記憶がない(分からない)といった点です。一日中眠気に襲われるので、自分から動くことの少ない高齢者の場合は寝たきりの状態になってしまうというリスクもあるので注意が必要です。

 

■傾眠は意識障害のどのレベルになるの?

意識障害は、傾眠を含めて次の4段階に分かれています。

 

①意識清明

意識がハッキリしていて、意思疎通が取れる正常な状態をいいます。

 

②傾眠

軽く眠っている状態で、体に触れたり声を掛けたりすると目を覚ましますが、放っておくと眠りに落ちてしまいます。

 

③昏迷

深い眠りに落ちているので、体に強めに触れたり大声で呼び掛けたりしないと目覚めない状態です。

また、意識を取り戻した際に不快感や抵抗感を示すケースが多いので、早めの対応が大事です。

 

④昏睡

重度な意識障害になるので、強く体を揺らすなど外部から刺激をしても目覚めない状態です。

ただし「脳死」とは異なり、排泄行為や脊髄反射などの体の反応は見られます。

 

症状が進み、③~④のような深刻なレベルになってしまう前に早めに対処しましょう。

 

■傾眠傾向にある場合の介護サポートや改善策とは?

傾眠傾向の高齢者は日常生活にどんなリスクが潜んでいるかを知ることは、介護やサポートを行う上で必ず役立ちます。

まず、傾眠傾向からの意識障害により急に意識が朦朧としてふらついてしまうと、転倒や転落の可能性が高まります。加齢によって骨が弱まっている高齢者の場合、転倒しただけで骨折してしまったり、その後の回復に時間がかかったり、酷い時には寝たきりになってしまう恐れもあります。

また、食事中に意識障害が出れば誤嚥を引き起こしたり、飲み込んだものが詰まったりする可能性も高いため大変危険です。食事の介助をする際には意識があるかきちんと確認して、食べるペースを乱さないようにも気を付けましょう。

 

・傾眠傾向を改善させるには

傾眠傾向にある場合の改善策としては、積極的に声掛けをしてコミュニケーションを取るようにすることです。声掛けにより目が開いている状態が長くなれば脳の働きも活発になり、日中に刺激を与えて寝入る時間を減らせるためいくらかの改善が期待できます。

また、傾眠傾向になる原因のひとつに脱水症状があるので、水分補給も忘れずに行いましょう。

夜間に質の良い睡眠を取るためには、散歩などの軽い運動で適度な疲労感を与えることも大切です。生活リズムを整えて、自然に眠れる環境を作っておけばより良い効果を期待できます。

そしてどうしても日中に眠ってしまうという場合は、長時間眠らないように30分程度を目安にするとよいでしょう。

ご家族としては、どうしても早期改善を望んでしまいますが、改善にはある程度の時間がかかることを理解して、焦らずに本人の気持ちを汲み取りながらのサポートを心がけましょう。

 

■ご家族の介護のお悩みは、東海市の東海レーベンまで

介護については一人で抱え込まない・無理をしない、そして時にはプロによる介護サービスのケアを取り入れるのも大事なことです。まずは「相談」をすることから始めてみてはいかがでしょうか。原因や対策など、経験豊富なスタッフから知識を得ることで、介護を受ける側にとってもする側にとっても、より良いサポートにつながります。

東海市にお住まいで、お悩みや相談したいことがある方は「東海レーベン」までお気軽にご連絡ください。お客様が何を求めているのか、ヒアリングに基づいて適切な介護サービス内容をご案内し、ご自宅から近い場所などご希望に沿った施設をご案内いたします。より良いサポートのご提案は信頼の東海レーベンまで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

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