高齢者のインフルエンザについて

例年12月から3月までの期間に流行するインフルエンザ。 

11月頃から患者数が少しずつ増加し始め、1月頃にピークに達して、4月過ぎには収まる傾向があります。 

インフルエンザにかかると重症化しやすいため、特に65歳以上の高齢者や、持病のある方にはワクチン接種が各自治体で薦められています。 

 

インフルエンザとは?その原因は? 

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性ウイルス性疾患で、主に上気道症状が急激に出現します。 

インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型の3種類がありますが、そのうちA型とB型が季節性インフルエンザ(冬季が主流)の発生源です。 

インフルエンザウイルスは多種多様で、一度罹患しても同じ年にまた別のインフルエンザにかかる場合があります。 

また、季節性インフルエンザに加えて、新型インフルエンザなどが発生すると世界的に蔓延することもあります。 

 

インフルエンザの主な症状と流れ 

・急な発熱(38℃以上) 

・悪寒 

・頭痛 

・筋肉痛 

・関節痛 

・全身倦怠感 

・のどの痛み 

・鼻水  など 

 

インフルエンザは、咳やくしゃみなどの時に口から出る小さな飛沫で感染します。 

インフルエンザウイルスが鼻や口から体内に入ると、細胞に入り込み増殖を始めます。 

インフルエンザに感染すると、1〜3日程度の潜伏期間の後、一般的に38℃以上の高熱が出て、3〜5日続いた後に解熱するのが一般的です。 

微熱程度で済んだり、症状が長引く場合もあります。 

単数または複数の症状が現れることもあり、あくまでも個人差があるようです。 

特に、高齢者をはじめ、基礎疾患のある人は重症化する恐れがあります。重症になると肺炎を伴うことが多く死亡リスクも高まりますので、できる限り予防に努めましょう。 

 

インフルエンザに感染したら? 

インフルエンザは自然治癒できる病気と基本的に考えられていて、一概に抗インフルエンザ薬を要する訳ではありません。 

しかし、風邪と違い、急性の肺炎(細菌性)/脳症や脱水症の発症だけでなく、重症度や合併症のリスクを十分考慮した上で、医師が治療の要否を判断することになります。 

インフルエンザは、生命に関わる可能性がある感染症です。 

高齢者は常にインフルエンザに感染しやすいわけではありませんが、いったん発症すると重症化しやすいと言われています。 

また、一度熱が下がっても再度発熱する場合は、インフルエンザの自然経過なのか、肺炎等の合併症によるものなのか、医療機関で正しく診断を受けるべきです。 

発熱期間が通常よりも長い、咳がひどくて呼吸が苦しそう、意識状態がよくない兆候が見られたら、合併症の可能性が強いです。 

インフルエンザの症状に気付いたら、周囲の方がサポートして、まずは早めに受診させましょう。 

 

インフルエンザの検査 

迅速キットを用いてインフルエンザの検査を実施します。 

長細い棒を鼻の穴から入れて、鼻咽喉より検体を採取して、迅速キットでインフルエンザウイルスの有無を調べます。約10〜15分で結果が出ます。 

合併症の有無については、胸部レントゲン写真検査や胸部CT撮影を行い、肺炎の可能性を確認します。脳症は、MRIや脳波検査で診断できます。 

 

インフルエンザの治療 

インフルエンザの治療薬には、点滴薬・内服薬・吸入薬があり、発症後早い段階(48時間以内)で用いると高い効果が見込めます。 

心臓疾患・気管支喘息・腎臓疾患などの持病がある場合、インフルエンザが重症化する危険性が高く、積極的な治療を検討していきます。 

患者の持病や重症度を考慮しながらインフルエンザの治療方法を決めていきますが、実際には、症状や経過により治療方針が決定されます。 

抗ウイルス薬を不適切に使用すると耐性ウイルスの誘導につながる恐れがあります。 

医師の適切な指示のもとで、内服・吸入をしましょう。 

 

インフルエンザの予防方法 

  1. ワクチン接種 

ワクチンを接種した高齢者は、入院のリスクが1/3〜1/2減少、死亡リスクが1/5程度まで下がると言われています。 

現在使われているワクチンは大変安全性が高く、インフルエンザ流行前にワクチン接種するのが理想です。 

毎年流行するウイルスのタイプが異なるため、その年に流行するタイプを予測して予防接種用のワクチンが製造されます。 

ワクチン接種後は2週間程度で抗体ができ、約5ヶ月間ワクチン効果が持続します。 

インフルエンザ予防接種の効果は、インフルエンザの発症を抑止することと、重症化を予防することです。 

 

  1. 咳エチケット 

感染を広げないように、普段からマスクをしましょう。 

 

  1. 手洗い/手指消毒やうがい 

付着したウイルスを手洗いで洗い流したり、アルコール製剤で手指消毒を行ったりすると、予防効果が高くなります。 

また、外出後や帰宅後のうがいも予防効果があります。 

 

東海市で介護にお困りなら東海レーベン 

様々な理由により介護が必要になった場合、東海レーベンに是非ご相談ください。 

一人ひとりに寄り添った介護サービスをご提供いたします。 

関連記事